gumi社の決算資料を読んでみた
Hola!
なりちゃんです(*´∀`*)ノ
今回は少しブレヒロのプレイとは離れたお話をしたいと思います。
昨日、ブレイブフロンティアの版元企業であるgumiさんの2020年4月期に係る決算短信が公表されました。
そこで、本日はブレヒロプレイヤーとして、ブレヒロに関わる企業の業績について理解を深めようと思い、決算資料レビュー記事を投稿することにしました。
題して。
「ShunPの仕事の成果を決算書類から探ろうぜ!」
ShunPからしたら迷惑極まりない記事かもなw
まぁ、気にせずいってみましょう!
というわけで、今回はいくつかの情報を参照しながら、gumi社の2020年4月期の決算資料を読み解いてみよう、というワケでございます。
参照した資料は以下の資料です。
参考資料:①2020年4月期 決算短信
③過去の適時開示、有価証券報告書など
なお、gumi社のIR情報はコチラからどうぞ⇒Link
本記事で説明するポイントを頭に入れた上で、上の②の決算説明資料にあたっていただくと、幾分か読みやすく感じると思いますので、是非読んでみてください!
では早速見ていきましょう!
と言いたいところですが、ブレヒロとかgumiとかエイリムとかDouble jump tokyoとか、一体どういう関わり方してんの?って疑問はありませんか?
ワタシ個人的には、原作のブレフロをプレイしていたので、gumiさんとエイリムさんの関係性については概ね把握しているのですが、マイクリ開発会社であるDJTさんとgumiさんがどのような関係性にあるのか、なんとなくハッキリ理解していませんでした。
というワケで少し調べてみましたので、まずは超簡単な関係図をドーゾ。
ざっくり説明しますと、以下のようになっていると思います。
- gumiグループでDJTの株式を67.28%を持っている。
- 開発はエイリム、配信はDJTという関係性?(上図の①~③で示してみましたが、厳密には事実と異なる点はあるのかもしれません)
まぁ、プロデューサーはDJTのShunP、ディレクターはエイリムの松浦体育さんという体制ですから、エイリム開発・DJT配信という体制がとられているのでしょう。
さて、ここで一つ注意点があります。
上図にて、gumi cryptosという会社からDJTへの出資関係が示されていますが、脚注があるので確認しておきましょう。
「一部株式は無議決権株式のため、gumi社にとってDJTは連結子会社にも持分法適用関連会社にも該当しない。」
いや、なんのこっちゃい??と言いたくなるのですが、これは決算書を読む上で重要なポイントなのでチョットご説明しますね。
先に結論を言いますと、
「gumiの決算情報の中に、DJTが稼いだブレヒロやマイクリの業績は含まれない」
ということです。
一見すると、gumiグループとしてDJTの株式の67%(過半数、なんなら2/3超)を持っているので、子会社になるんじゃないの?って思いますよね。
確かに、普通は株式を過半数持っていれば株主総会での議決権の過半数を保有しているということなので、当該会社を子会社として扱います。
決算の世界では「連結子会社」なんて言い方をします。
平たくいいますと、DJTが100の利益をあげたならば、gumiの決算において持分比率(67%)分だけ業績として取り込むワケです。
この業績として取り込む方法が2種類ありまして、一般には「(総額)連結」と「持分法」と呼ばれていまして、どちらの方法によった場合も持分比率に応じた利益の金額が自社の業績に取り込まれる結果となります。
連結子会社なら総額連結により、持分法適用関連会社なら持分法という方法によって業績を取り込むルールが決算の世界には存在しています。
で、上の脚注では、gumiにとってDJTはそのどちらにも当てはまらないよ、と言っているワケです。
なんでやねん?と言いたくなっちゃいますが、コレには理由があります。
それは。
「一部の株式は無議決権株式であるため」
一部、というのがどの程度の割合なのかはわからなかったのですが、要するに株式を保有していても議決権がないので、当該会社(DJT)を支配しているという一定の事実が認められないことから連結子会社でも持分法適用関連会社でもない、とこうなるワケですね。
ちょっと珍しいパターンかなぁと思いつつも、DJTのHPを見てみますと、取締役にはgumi取締役会長の國光氏、監査役にはgumi取締役の本吉氏が名を連ねているようですね。
Board memberに2名送り込んでいれば経営のモニタリングは可能ですし、gumiさんはブレフロのコンテンツホルダーですが、システムに関して言えばDJT開発のプラットフォームを利用するユーザーなので、出資参画はするけども経営権を執るのは違うよね、という相互の合意があったのだろうとワタシは理解しました。
というワケで、いつもながら前置きが長くなりましたが、コンテンツホルダーであり、ブレヒロ開発側から関与するgumiグループの決算情報からブレヒロの業績を推し量れるのかどうか、見てみましょう!
まずは過去3年のgumiグループのハイライト情報をご覧ください。
(概ね決算資料から読み取れる情報を簡単にまとめてみました)
ざっくりとみてみたところ、ヨーロッパの不採算事業から撤退したことによって、売上は減少したけれども、FFBE幻影戦争のような良質なコンテンツで収益が上がっているので、売上高は減少したけど利益率は改善しているよ、という状況のようです。
細かな点はコメントに記載した通りなのですが、*6に関しては会計テクニカルな内容なので補足させていただきますね。
まずは説明文を再度読んでみます。
「繰越欠損金に対する繰延税金資産の回収可能性が合理的に認められたことによる法人税等調整額(益)523百万円の計上」
よくわかりませんよね。
これ、会計テクニックの中でもボスキャラ的存在である「税効果会計」というものに関する説明なんです。
ドラゴンボールのナメック星編で例えるならば、フリーザ第2形態くらいです。
そう、戦闘力は100万以上かもしれませんw
が、ピッコロさんがネイルと同化してしまえば戦える程度でしかありませんので恐るるに足らずです!
まずは簡単に用語のご説明から。
<課税所得>
企業が稼いだ所得で、税金が課される基礎となる金額(決算情報の利益という概念とはちょっと異なりますが、だいたい同じ)。これがマイナス値になった場合、欠損と言います。
<繰越欠損金>
過去から累積している欠損金額。法人税法の規定で、一定年数以内なら課税所得が発生した時に、相殺することが出来ます。この相殺によって支払う税金の金額が少なくすむことを節税効果と言います。
<繰延税金資産>
将来において節税効果が合理的に見込まれる場合、その見込金額を決算において資産に計上します。これを繰延税金資産と言います。
<回収可能性>
繰延税金資産というのは簡単に言えば「将来儲かりそうだから今期の決算に見合いの利益を加算するね」という性質を持っているため、簡単に計上を認めるわけにはいきません。要するに、ちゃんと儲かるという合理的な根拠がなければいけないワケですが、その根拠のことを回収可能性と言います。
<法人税等調整額>
税効果会計の適用によって、決算書の利益にどの程度の影響を及ぼすのかを表す項目を言います。
以上を踏まえて、もう一度説明を見てみましょう。
「繰越欠損金に対する繰延税金資産の回収可能性が合理的に認められたことによる法人税等調整額(益)523百万円の計上」
言い換えると、
「過去に損失を計上していたけども、将来儲かりそうな可能性が高くなったので、節税効果が見込まれそうな金額523百万円を当期の業績に折り込んだよ」
とこうなります。
はい、フリーザ撃破~www
ここまでの流れをみますと、gumiさん的には事業の整理が進んで高収益体質に向かう準備が出来てきましたよ、という文脈が読み取れますね。
では最後に、gumiグループにとってブロックチェーン事業がどの程度の事業規模であるのかを見てみましょう。
これを見るにはセグメント情報を見るのが有用ですので、若干形式を調整して抜粋してみました。
うん、まだまだブロックチェーン事業が主軸になるには時間が掛かりそうです。
今は圧倒的にモバイルオンラインゲーム事業の占有率が高いですね。
もちろん、冒頭に述べましたように、gumiさんの決算にはDJTが稼いだ業績は含まれていないため、これらの情報だけでブレヒロのプロジェクト損益を推し量ることはできません。
また蛇足ですが、DJTの決算情報を見たいよ、という方もいるかもしれませんが、それは結構難しいでしょう。
確実に見れる方法はあるといえばあるのですが・・。
知りたいですか?
仕方ありませんね、ここだけの話ですよ。
意外と簡単っちゃ簡単です。
<DJTの決算情報を確実に見るための手順>
①gumiに入社し、財務セクションに配属されるよう仕向ける。
②少なくとも連結決算業務に従事するチームメンバーになる。
③DJTから大株主様であるgumiへ送付される株主総会招集通知に添付される計算書類という決算書類を閲覧する。
ね?簡単でしょ?ww
DJTの決算情報みたけりゃgumiに入社したったらエエねん!
おっと、これ以上おふざけを続けるとどこかから怒られてしまいそうだ。
というワケで本日のコラムはここまで。
たまにはこういった決算情報なんかも見てみながら、運営企業の苦労を推し量るってのもオツなもんでございますよ♫
まぁgumiさんの決算みてもShunPの仕事の成果はわかりませんけどねw
(華麗に伏線回収)
ではでは皆様、良きブレヒロライフを( ´∀` )ノ
Hasta luego!